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好みの竹刀を選んで作る  その1「竹を選ぶ」

 目次:│ 竹を選ぶ 竹刀を作る 竹刀のメンテナンス


■やっぱり値段は高いほうがいいの?
 価格が高いから丈夫、安いから早く壊れるとは必ずしも言えません。国産と台湾産の違いはありますが、台湾竹の場合は、価格の違いは仕上げの良し悪しによる差が大きいようです。特定の形や銘柄の好みがはっきりしていれば別ですが、どんなものが自分に合うのかわからないなら、初心者でも上級者でも一番安価な竹の中から探すのが一番選びやすいでしょう。安価な竹はたくさん出ますから、いつも品数豊富に入っています。たくさんの中からより自分に合ったものを探せるわけです。逆に高額の竹は数が限られているので選ぶのはむずかしいといえます。高額だから良いと思い込まないようにしましょう。数ある中から自分で選ぶことも剣道の修行のうちではないでしょうか。
 
 そうは言っても、初心者の方はいきなりは選べないと思います。そんなときは、お店の人に「丈夫そうな竹をください」と言って勧めてもらうのが得策でしょう。
 
 高ければいいということはありませんが、“節どり”などで高額のもののほうが、竹刀としての美しさがあるものが多いということはいえます。
⇒ポイント
選ぶ目を養うのも修行のうち。まずは安い竹からまず探してみる。



■肉厚な竹がいいと言うけれど……

竹刀の先の断面。これだけ違えば厚みがあるほうが丈夫に思われる。しかし、この部分だけでは判断できない
  身の厚い竹がすべて丈夫な竹かというと一概には言えません。竹刀に「ため割れ」という傷が横に入ることがありますが、これは質が悪いと厚いほど出やすいものです。竹はしなると外側と内側にずれがおきますから、その瞬間に傷が入ってしまうのです。ですから、身の厚みに加えて、しまりが重要になってきます。身が薄くてもしまっている竹は良い竹といえるでしょう。

 また、厚みは竹刀の先のほうで見るのですが、判断がむずかしいのは、極端に剣先からひとつめの節までの間が長いものは、節の近くで竹を切っている場合があることです。そうすると、目に見える部分だけ厚く見える、という可能性も出てきます。

 柄のほうも同じで、節に近いところで切ってあるものは身が詰まっています。後ろが詰まっているかどうかもあまり関係ないと言えるでしょう。先のほうがまだわかりやすいと言えます。ですから竹刀屋さんは、どこに行っても先が上に立ててあるわけです。あれは柄のほうを見る必要がないからです。
⇒ポイント
厚い、薄いは節との関係。先端だけでは判断できない。



■節で竹刀は変わるもの


(上)手元に節のないもの (下)構えたときの左手の位置あたりに節があるのがわかる。好みはあるが、こちらを選びたい


上の2本の竹刀は節がまったく合っていない。それに比べて下はぴったりと合っている。これなら一枚一枚の差し替えをしてもきれいな竹刀ができる

  良い竹刀の選び方はまず「五節あること」。それを選ぶのが基本と言われています。一本の竹からは一本〜二本の竹刀ができます。地上から10cmほど出ている部分から1.5mぐらいのところまでで、まず一本を切り取ります。根元に近い部分は、節の間隔が短く上のほうにいくにしたがって長くなっていきます。ですから、柄のほうに一節あるものは、根元に近い部分から取った竹といえます。五節あるとバランスの取れているものが多いので、手元の一節があるかどうかを見ると良いでしょう。

  また、節どりは、自分の好みを把握するのに大事な目のつけどころです。竹刀を選びに武道具屋に入って、たくさんある竹刀の中から数本を厳選するとします。そのときに簡単に選ぶことができる方法を紹介しましょう。それは、自分の一番使いやすい竹刀の、剣先の端からひとつめの節までが何cmあるか把握しておいて、その部分が同じ長さの竹を探すという方法です。

 そのようにして選び出したものを見ると、全部の節が同じ位置にきているはずです。節と節の間隔は、どの竹もほとんど変わりません。また同じ銘柄は、だいたい何cm、と決まっています。ですから自分の好みの先節の長ささえ決まれば、迷わずに使いやすい竹刀を選び出せます。いつもこのように選んでおけば、差し替えるときに節が合わないということもありません。

 それから、節が合っている竹刀同士は、バランスもだいたい同じです。どうしてかというと、竹というのは節の部分が一番重いからです。それが手元に近いか先にあるかで、竹刀のバランスが決まってしまうのです。先の軽い竹刀が好きな人は、節が手元にあるものを、先が重い感じが好きな人は節が先にある竹刀を選べば、好みに近いものを選ぶことができるはずです。
⇒ポイント
・ 竹刀には五節と四節がある
・ 自分の使いやすい竹刀の「先」から「ひとつめの節」までの間隔を把握してみる



■「バランス」のとれた竹刀とは?


(上)古刀作りの竹刀 
(下)胴張りの竹刀。古刀作りよりも胴張りのほうが、手元に重心を感じやすい


柄頭から小刀で支えている部分までちょうど54cn。自分の好きなバランスを覚えておきたい

   バランスの良い竹刀というのは、同じ重さでもそれほど重く感じませんし、使いやすく感じます。ですから、バランスの良い竹を選ぶということが、とても大事になってきます。前述の節の位置に関しても、すべては使いやすい「バランス」の竹刀のために必要なこと。「自分にとっていい竹刀」とは、「好みのバランスの竹刀」のことだといえるのではないでしょうか。

 重心のポイントは、人によってさまざまですが、試合を中心にされている人は、太く胴の張った「胴張り」の竹刀で手元にバランスを持ってくることが多く、先をなるべく軽くする傾向があります。また、稽古主体の方は、ずんどうでスッとした形の「古刀作り」(関東作りともいう)の竹刀を好む傾向があるようです。これは男性にも女性にもいえる傾向です。手元にバランスがあるほうが扱いやすく、近間や連続技に適しているからでしょう。

  竹刀を一本の指で支えてみてください。左右のバランスの取れる一点が見つかります。また、机の上などに竹刀を置いて机の端から空中にゆっくり竹刀の先を出していって、一気に傾くポイントがあります。そこが、その竹刀の重心です。具体的には三尺九寸の竹刀であれば、手元側の端から54〜55cmあたりに重心があるものが、バランス的にベストという向きもあります。ただ、あくまでもこういった傾向があるということで、好みは人それぞれです。自分の扱いやすい重心の位置、使いやすい形を把握してください。
⇒ポイント
・ 試合中心→胴張りの竹刀、稽古中心→古刀作りの竹刀が多い傾向
・ 三尺九寸の竹刀なら、手元の端から54〜55cmに重心がくるのがベスト



■竹の表面に傷があったら……

 竹の表面に染みや傷のようなものがあっても、それが隣の竹と擦れたりしてできた自然のものであるのなら、かえってついていた方が丈夫だと考えていいと思います。外部からのそういった刺激で鍛えられ、強くなっているはずですから。

 例えば、「鉄心」や「清正」など、一番いい竹が取れるのは佐渡島と言われていますが、それも、佐渡が竹の北限で竹が鍛えられるからです。冬場、雪をかぶると竹はその重みでUの字に曲がります。そして、雪を振り落として元のまっすぐとした姿に戻る。その繰り返しや、厳しい気候が竹を強く育てるのです。

⇒ポイント
染みや傷がついていたら、それは強い竹の証

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